大腸カメラ・大腸内視鏡

大腸内視鏡検査ドクター紹介

大圃研医師(NTT東日本関東病院内視鏡部部長主任医長)

大圃研医師

経歴
1998年 日本大学医学部卒業
同年 一般総合病院消化器内科研修医
2000年 同医員
2007年 NTT東日本関東病院消化器内科医長
  • 日本内科学会総合内科専門医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
  • 日本消化管学会胃腸科専門医・指導医
実績
  • 早期大腸がんの画期的な治療法ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)の第一人者
  • NTT東日本関東病院内視鏡部の大腸ESD症例数年間日本一
  • がん最新医療に挑む15人の名医(本)で紹介(2015年11月13日発売)
  • 情熱大陸に出演(2016年05月15日放送)

特徴

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)について

大腸カメラ(下部内視鏡)は、直腸から盲腸までの粘膜を直接観察できる検査で、肛門から小さなカメラを搭載した内視鏡を挿入して観察します。他の検査では識別困難だった大腸の色調変化や粘膜面の変化まで観察でき、小さなポリープも発見可能ですから、炎症やポリープ、がんなどの早期発見に適しています。また、検査中に疑わしい病変があった際にはその場で組織採取できますので、生検のための採取を改めて行う必要はありません。そして、検査中に小さなポリープを安全に切除することも可能です。

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)の重要性

大腸がんの早期発見可能な唯一の検査です

大腸がんは、早期発見して適切な治療を受ければ、日常生活やお仕事にほとんど影響なく治すことが可能な病気です。ただし、大腸がんは日本で増え続けており、食事やライフスタイルの欧米化が原因になっているとされています。
大腸がんの早期発見のためには、精度の高い大腸内視鏡検査が不可欠です。こうした大腸内視鏡検査を受診する方が増えれば、大腸がんで亡くなる方を減らすことができます。そこで当院では、特殊な光の使用や、100倍に拡大することなどによって、内視鏡検査の精度をより高め、正確な診断を可能にしています。

ポリープ切除で大腸がん予防を

放置したポリープに大腸がんが発生して進行していきますが、大腸内視鏡検査では大腸がんになる前のポリープの段階で発見し、切除することができます。つまり、定期的に精度の高い大腸内視鏡検査を受けることで、大腸がんで命を落とす可能性を限りなくゼロに近づけることができます。日本では大腸がんで亡くなる方が増加傾向にあり、すでに日本人女性で一番多いがんは大腸がんとなっています。また、煙草を吸わない男性においても大腸がんは一番多いとされています。大腸内視鏡検査は、がん化する前のポリープを発見して切除できるため、定期的に受けることが重要なのです。

当院の大腸内視鏡検査の特徴

苦痛を減らす配慮

大腸カメラには、「つらい」というイメージを持っている方が少なくありません。がんの予防や発見に有効なことがわかっていても、なかなか検査を受ける気持ちになれない方もよくいらっしゃいます。
そこで、当院では検査を受ける方の苦痛を最小限に抑えるために、さまざまな配慮を行っています。最新機器の導入や高い技術、豊富な経験と知識、苦痛を抑えるための手法などを取り入れることはもちろん、うとうとした状態で受けられる鎮静剤を使った検査を行っています。体質や体格、年齢などにきめ細かく合わせた量の鎮静剤を使うことで、安全に苦痛のない検査を受けていただけます。大腸カメラに苦手意識のある方は、ぜひお問い合わせください。

大型ハイビジョン液晶モニター

検査時には、大型ハイビジョン液晶モニターで観察を行っています。画面が大きいのでごくわずかな粘膜の色調変化や凹凸を短時間に発見することが可能になっています。また、従来の医療用液晶に比べて反射や映り込みなどによる見えにくさが大幅に解消されているため、角度を変えたり、光が当たったりした場合にもクリアな画質を保ちます。
ご覧になりたいというリクエストをいただいた場合には、検査中、リアルタイムで画像を見ていただいています。

負担を軽減する無送気軸保持短縮法

内視鏡挿入時の送気や圧迫が腸に負担をかけ、苦痛につながります。それを防ぐため、内視鏡挿入時には送気を少なくし、腸を丁寧に畳み込んで短縮しながらゆっくりと挿入する無送気軸保持短縮法を採用しています。送気ガスはより苦痛の少なくなる二酸化炭素ガスを使用しています。また、送水装置を備えていすので、さらに良好な環境で検査ができます。 

微小な変化を見逃さない新世代内視鏡システム導入

当院に導入している「LASEREO(レザリオ)」は、微小な変化を見逃さない世界初の新世代内視鏡システムです。光源であるレーザーはとても明るく、粘膜の状態をより詳細に観察可能です。さらに鮮明なHD画像は、微小な病変も見逃さずに発見できます。この「LASEREO」には「BLI(BlueLaserImaging)」「LCI(LinkedColorImaging)」と呼ばれる独自の画像強調観察機能を持っています。これにより、早期がんの特徴である微妙な粘膜表面構造や微細血管などの変化も観察でき、より精緻な早期発見を可能にしています。

大腸がんのリスク

ご自分のリスクを確認し、早期発見につなげてください。

  • 大腸がんになった血縁者がいる
  • カロリーの高いものを好んで食べる
  • 肥満
  • 過度の飲酒
  • 喫煙歴
  • 50歳以上
大腸がんリスクと年齢

大腸がんリスクは年齢とともに上がり、ピークは60歳代です。早期発見のためには、40歳になったら一度は大腸内視鏡検査を受けましょう。

日本医師会のホームページ御参照ください。

大腸ポリープについて

大腸ポリープが成長していく過程で大腸がんが発症するので、ポリープの切除は大腸がんの予防につながります。また、すでにポリープががん化していても、早期であれば内視鏡で切除可能ですし、完治も期待できます。ポリープががん化したものを放置していると、進行大腸がんになり、リンパ節や肝臓などに転移が起こります。切除の目安は、大腸ポリープが10㎜以上に育つ前が望ましいとされています。

便潜血反応について

便潜血反応はかなり大きなポリープや進行したがんを見つけることにはある程度役立ちますが、別の理由で出血した場合も陽性になりますし、小さなポリープや初期のがんを見つけることはほとんどできません。そこで、便潜血反応が陰性の場合でも、大腸内視鏡検査を受けることが重要なのです。大腸がんはかなり進行しないと自覚症状がない場合が多いため、便潜血反応の結果にかかわらず40歳になったら一度大腸内視鏡検査を受けることをおすすめします。

大腸の病気

下部消化管

大腸がん

大腸がん検診で便潜血陽性だった人は大腸内視鏡検査をする必要があります。
便潜血検査は便の中に目に見えない極微量の血液が混じっているかどうかを検査すします。
通常2日(2回)検査して、1回でも陽性であるならば検査をしたほうが良いとなります。

女性は生理で陽性になりますので、生理の日は便検査をしないようにしてください。
痔が原因で陽性になる場合もお有りますのが、そうだと思って、検査をしないでいて、大腸がんが進行してしまうこともありますので、陽性の場合必ず検査を受けてください。

便潜血検査陽性になり、再検査を希望される方もおりますが、何度も繰り返したらいずれは陰性になりますので検査の意味がなくなります。

本院ではNTT東日本関東病院の消化器内科のチームが月4回、日曜日に検査をしております。
大腸内視鏡はフジフイルム最新の拡大硬度調節付き内視鏡(EC-L600ZP7)を用意しております。また、より苦痛の少ない検査のため二酸化炭素を送気につかっています。 

炎症性腸疾患

潰瘍性大腸炎とクロン病ですが、下痢、下血や腹痛などの症状で発症しますが、大腸内視鏡で診断します。 難病ですので中等症以上の方は難病申請していただき治療します。重症のかたは専門病院の紹介になります。

過敏性腸症候群

腹痛あるいは腹部不快感が,最近3か月の中の1か月につき、少なくとも3日以上は生じ,その腹痛あるいは腹部不快感が…

  1. 排便によって軽快する
  2. 排便頻度の変化で始まる
  3. 便形状(外観)の変化で始まる

…の3つの便通異常の「2つ以上の症状を伴うもの」と定義されています。

下痢型、便秘型、混合型があります。

整腸剤(ミヤビサン、ラックビーなど)、ポリカルボフィルカルシウム(ポリフル コロネル)、ラモセトロン塩酸塩(イリボー)や重症の場合、ロペラミド塩酸塩(ロベミン)などの処方になる。

便秘・腹痛型は漢方薬の大建中湯や桂枝加芍薬湯の処方になります。
炎症性腸疾患や大腸がんを除外診断するため大腸内視鏡検査が必要です。

下痢症

一過性の下痢症は細菌性とウイルス性のものであるが、細菌性のものはニューキノロン剤(レボフロキサシン)の内服で早期に改善する場合もあります。
血便を伴うものは病原性大腸菌などが原因であることが多く、便培養検査をしながら、抗生剤の服用となります。

便秘症

便秘には刺激性下剤(ラキソベロン、センナ)や便を柔らかくする酸化マグネシウムや漢方薬(大建中湯など)がある。
薬は多量に服用を続けると副作用が出るためできるだけ生活を改善させ薬は少なくすべきであります。
多量の酸化マグネシウムを服用すると高マグネシウム血症となり、不整脈などの症状が出ることもあります。

米国消化器学会(AGA)、慢性便秘の管理に関する患者向けガイドを発表しました。

便秘とは排便回数が3回/週未満の状態と定義される。

この状態が3カ月以上続く場合を慢性便秘といい、米国では成人の約16%、60歳以上の3分 の1が慢性便秘を経験している。

主な症状は、排便時のいきみ、残便感、排便に時間がかかる、硬便、肛門裂傷、腹痛、腹部の膨満や不快感などで、短期間の便 秘を来す人は多く、AGAは受診や投薬なしに便秘を解消するヒントを次のように紹介している。

受診や投薬なしに便秘を解消するヒント
  • 全粒穀物、果物、野菜など繊維の多い食品を摂る。
  • 速足で歩く、自転車に乗る、芝生を刈るなどの中等度の運動を実践する。
  • 週に最低2時間半の運動を推奨。 水分を多く摂る。女性は1日最低9杯、男性は最低13杯。
  • 便意は食後に起こりやすいので、食後の排便時間を確保する。
  • 便意を我慢しない。

生活習慣で便秘を改善し、どうしてもだめなら便秘薬を最小限で内服することになります。最近出たルビプロストン(アミティーザ)、グーフィスやリンゼスは高マグネシウム血症の危険がなく比較的安全性の高い薬ですが、使い慣れるまで時間がかかることもあります。

検査の流れ・注意点

大腸内視鏡検査について

検査当日は、予約時間の15分前までにお越し下さい。 

検査着に着替えた後、検査の説明と準備を行います。

内視鏡検査前の注意

    • 「診察券」「保険証」「承諾書」を必ずご持参下さい。
    • 検査着に着替えますので、着脱しやすい服装でお越し下さい。
    • 検査時に、腸の動きを抑えるための注射や、検査を楽に行うための鎮静剤の注射を使用することがあります。注射の影響が残りますので、車や自転車・バイクを運転しての来院はご遠慮下さい。
    • 必要に応じて組織検査や、ポリープ切除します。
    • 抗凝固剤(アスピリン・バファリン・ワーファリン等)を服用中の方は休薬が必要な場合があります。医師にご相談下さい。
    • その他に常用薬のある方は医師にご申告下さい。
    • 毎日排便がない方は下剤を処方します。検査の1週間前より内服を開始してください。お腹がゆるくなりすぎる場合は、1日1回にするなど調整して下さい。

内視鏡検査 前日

  • 前日は検査食を説明書に従いお摂り下さい。空腹感の強い方は透明な飴(果実入り以外)をなめて下さい。
  • 夕食は午後8時頃までに済ませて下さい。
  • 夕食以降は禁食ですが、水分(水・お茶・スポーツドリンクのみ)はいつもより多めに飲んで下さい。
    但し、乳製品・コーヒー・アルコールは避けて下さい。
  • 午後8~9時にプルゼニド2錠から4錠(腸の動きを促進して排便を促す薬です。)を内服して下さい。

内視鏡検査 当日

  • 起床後、コップ2杯以上の水またはお茶を飲んで下さい。
  • 朝食は食べないで下さい。
  • 高血圧や心臓、喘息の薬は通常通り内服して下さい。
    血液凝固を抑える薬(アスピリン・バファリン・パナルジン・ワーファリン等)、経口血糖降下剤(血糖コントロール)は内服しないで下さい。
  • 朝のインスリン注射はうたないでください。糖尿病の内服薬も朝は服用しないでください。
  • 腸管洗浄剤を約2時間かけて飲んで下さい。
  • 腸管洗浄剤を飲み終わった後も、水分(水・お茶のみ)は摂っても構いません。
  • 便が水様便に変化し、にごりがなく尿のように黄色になれば検査可能です。
    飲み始めてからおよそ2~3時間程度で便がきれいになり、便意も落ち着いてきますので、予約の15分前までに来院して下さい。
    ※ 途中で気持ちが悪くなった時は、ご連絡下さい。

内視鏡検査 終了後

  • おなかが張って来ますので、ガスをどんどん出してください。時間を追って楽になります。
  • 鎮静剤を使用した場合、当日は車、自転車などの運転はできません。
  • 検査後、まず水を少し飲んでみて、気分が悪くならなければ食事しても結構です。
  • 生検やポリープ切除をした方は、医師の指示により7日間は消化の良い食事をしてください。刺激物、脂っこいもの、アルコール類(飲酒)は避けてください。
  • 検査当日の激しい運動はおやめください。また、お風呂もサウナや長風呂を避け、シャワー程度が無難です。
  • 生検やポリープ切除をした場合は、2週間後に来院して結果をお聞きください。
  • ポリープ切除を行った場合は、約1週間ぐらいまで、切除したところより出血する可能性はあります。
  • ポリープ切除後7日間は、激しい運動や宴会などは控え、長期旅行や出張をさけて下さい。この間は、排便時に必ず便を観察してください。
大腸内視鏡検査のご案内

xlsx大腸内視鏡検査についてのご案内です。
A4サイズで印刷してお使い下さい。
大腸検査のご案内.xlsx / Microsoft Excel 14.2 KB

マグコロールPの飲み方

xlsx大腸内視鏡検査前に使用する下剤の飲み方です。
A4サイズに印刷してお使い下さい。
マグコロール飲み方.xlsx / Microsoft Excel 19.8 KB

ポリープ切除後の注意点

xlsx大腸内視鏡検査の際に、ポリープ切除(ポリペクトミー)をされた患者様への注意点になります。
A4サイズに印刷してお使い下さい。
ポリープ切除後の注意点.xlsx / Microsoft Excel 13.1 KB

費用

項目 1割負担 2割負担 3割負担
大腸内視鏡検査
(観察のみ)
3000円  5000円  7000円 
大腸内視鏡検査+
組織生検(1ヶ所)
4300円  7500円  11000円 
大腸内視鏡検査+
組織生検(2ヶ所)
5500円 10000円 14500円
大腸内視鏡検査+
組織生検(3ヶ所)
6700円 12500円 19000円
大腸内視鏡検査+
ポリープ切除(1ヶ所)
9800円  20000円  31000円 
大腸内視鏡検査+
ポリープ切除(2ヶ所)
10700円  20500円  31000円 
大腸内視鏡検査+
ポリープ切除(3ヶ所)
11500円  22000円  32500円 

※上記の金額は手術費用の目安となる概算です。
(当日の検査衣代 診察代含みます。)
※患者様によって検査に使う薬剤が違いますので、こちらの金額から多少の前後がございます。今後の診療費の改定で多少金額が変わります。

TEL:03-5876-9416胃カメラ専用24時間WEB予約
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