マーシャル先生 その2

2014年9月松島で
2014年9月松島で

前回、常磐病院研修中に藤井先生と仙台のマーシャル先生の講演を聞くに行くところまでお話ししました。

 

当時(1990年後半)はピロリ菌感染が日本では認知されていませんでした。

除菌治療も一部の大学病院で研究的になされていただけでした。

 

常磐病院で内視鏡検査をしていましたが、胃の粘膜が赤くむくんでいたり、汚い粘液がついていたり、襞が太くなったり、反対にきれいな表面の人もいたわけで、当時は、顔と同じく、胃の中もいろいろな人相があるのだと思っておりました。

 

しかし、マーシャル先生の講演を聞いて、これは全てピロリ菌感染で起きているのだと分かり衝撃を受けました。
 

 

その後、自分は臨床から離れてアフリカで感染症の研究をして2000年帰国し、また消化器内科医として仕事を始めました。

ちょうどその年に、胃潰瘍と十二指腸潰瘍に限り、ピロリ菌の保険診療が可能になりました。

 

その後、ピロリ除菌治療をしまくりました。

インターフェロン導入で入院してくる患者さんや、大腸ポリペクで入院した患者さん等、担当した患者さんにはほとんど除菌治療していただいたと思います。


2007年秋、私は宮城県の医療整備課の仕事で塩釜市立病院に務めていました。

その頃、大塚製薬の招待でマーシャル先生が東京でピロリ菌の講演に来られました。

講演後のパーティーに参加した折、初対面のマーシャル先生にオーストラリアに行ってもいいかと聞いたら、すぐにいいと言われました。

忘れないように、マーシャル先生が大塚製薬のMRさんに写真を撮らせ、写真と一緒にemailを送ってくれというので送りました。

 

その後は大変でした。

毎晩のようにマーシャル先生からスカイプが来ました。

自分はJICAで仕事したことがあり、英語もある程度はできたものの、パソコンの向こうで何をお話されているかわかりませんでした。

何かをするように言っていたのでしょうが、わからず、頷いていました。

どうやら、向こうの大学の入職やイミグレーションの手続きができたとの事だったのだと思います。

 

翌年4月から家族を連れてオーストラリアのパースに行きました。

 

2008年4月パースに着いた時は、マーシャル先生は海外に出張中でした。

秘書さんが家の手配や子供の学校の手配をしていてくれました。

 

最初にした仕事は、ネズミの胃の閉鎖システムを作って、そこでピロリ菌を植え付けるという仕事で、当時はスウェーデンから来ていたビヨンさんがしていた仕事でしたが、私が引き継ぐ様にとのことでした。

拡大鏡を見ながら、ネズミの手術をずっと見学していたのですが、私の動物の倫理委員会の承認が得られるのに時間がかかり、そのうちに、どうも、この実験は無理らしいということがわかったので中止になりました。


5月にマーシャル先生が海外から帰られると、すぐに銀行や買い出しに連れて行ってくれました。

たいへん細かいところまで面倒を見てもらいました。

 

当時していた実験は、ピロリ菌感染している人を除菌し、その人から採って増やしたピロリ菌を飲んでもらい再感染させ、また除菌をし、再感染させ除菌し、患者さんの体の反応や胃液の分泌などを検査していくというものでした。

その実験に関しては、まだ、論文になっておらず、これからランセット等に載ると思います。

 

また、世界中からピロリ菌の質問が来るので、それに私が答えておりました。

これまでに受けた治療を聞いて、薬のアレルギーから、ピロリ菌検査のピロリに薬剤感受性や、その国の薬の流通を考え除菌薬を提案するというものです。

 

無料でしておりましたが、マーシャル先生は患者さんやその担当の先生の問い合わせをコンピューターで受け、それに自動的に返答するというプログラムを作ろうと発案されていて、現在も時々先生かメールが来ては、オーストラリアのプログラマーとネット会議をすることがあります。

 

世界中には、何度も除菌薬飲んでも除菌できない人がたくさんいて、そのような人が駆け込み寺の様な感じでマーシャル先生のところにメールを送っていました。

 

現在だとスマホ用のアプリになると思いますが、今も開発中です。

 

マーシャル先生は日本が好きで、特にロボットや日本の機械技術に興味を持たれ、日本に来たときは秋葉原のパーツなどを売っている雑居ビルを歩いてみるのが好きな方です。

 

2014年秋に、先生が東京大学の招待で日本に来られた折、東日本大震災のところを見たいと言われたので、私の両親の実家がある石巻にお連れしました。

マーシャル先生に松島、石巻、南三陸町を見てもらい、私の実家にお泊めしました。

 

上の写真はマーシャル先生を松島にお連れした時の写真です。

最後は、世界遺産である、平泉を案内しました。
日本で、マーシャル先生が泊まったのはうちの両親のところだけだと思い、私も誇りに思っております。

 

私の両親の家は、東日本大震災の時には、東京の多摩市近辺の東京JMAT(東京のドクター、看護婦、薬剤師、クリニックのスタッフで震災援助のために結成されたチーム)の拠点になりました。

震災が起きてすぐに、東京から約20人からなるチームが私の実家を拠点に東松島の支援活動をしました。
次回は、東日本大震災にについて書きます。
  

 

 
午前
午後
※祝日は休診です
 
火・水・木・金 8:30~12:45 15:00~18:45
 日 9:30~14:45

内視鏡検査は平日18時まで、日曜14:30まで

日曜日 または、祭日に葛飾区の休日当番になることがあります。

休日当番時は9:00から11:30・13:00から16:30です。

内視鏡検査・予防接種・健康診断はお電話にてご予約ください。

電話番号:03-5876-9416


葛飾区ドクターズインタビュー
ドクターズ・ファイル 当院のドクターが紹介されました
24時間ネット受付可能